KORANSHA STORYKoransha's tradition, history, and high craftsmanship.
香蘭社について
Philosophy香蘭社の理念
時代とともに、
暮らしを彩り続ける
香蘭社はその時々、人々の要望に応える
ものづくりを続けてきました。
佐賀県有田の地に日本初の磁器が誕生して
400年余り。深川家の祖、初代深川栄左衛門が
有田で陶磁器製造を始めて約330年、
そして八代深川栄左衛門が
香蘭社を設立して140年余り。
愛される磁器を提供し続けられたのも、
常にその時代に生きる皆さまを想い、
伝統に基づきながら未来に向かい、
素材や製造技術、新しい表現に果敢に
挑戦してきたからにほかなりません。
つつ、日本の技と美の研鑽を積み、
設立以来、万国共通の最高品質な製品と
サービスで社会に貢献してきた香蘭社らしさを
お魅せしながらも、驚きのある新しい価値を
生み出すことに日々努めています。
Craftsmanship香蘭社のものづくり
熟練の職人による確かな品質
分業体制による生産の流れ
時を重ね美しさを極める
香蘭社の装飾技法
History香蘭社の歴史
有田焼の名窯、香蘭社。
三百余年の歩み
今からおよそ330年前、1689年(元禄2年)に初代深川栄左衛門が、肥前有田で香蘭社の前身となる陶磁器の製造を始めました。八代深川栄左衛門は、幕末から明治の激動期にかけ、当時の選りすぐりの陶工、絵付師、陶商たちをひとつにまとめ、1875年(明治8年)に合本組織香蘭社を設立。有田焼の海外輸出にも尽力し、世界各国で行われた多数の万国博に出品。フィラデルフィア万国博覧会での褒状受賞、パリ万国博覧会での金賞受賞をはじめ、その後も数多くの栄誉に輝き、海外でもその評価を高めていきます。
1879年(明治12年)には、九州で最初の法人組織となる香蘭合名会社(現在の株式会社香蘭社)を設立。1896年(明治29年)宮内省御用達の栄を授かるなど、陶磁器での実績はもちろん、窯業という分野で碍子製品、ファインセラミックスまで3つの事業を通じて社会に貢献しています。
現在、佐賀県西松浦郡有田町に本社・工場を置くほか、岐阜県多治見市にも陶磁器の工場を設け、さまざまなご要望にお応えするものづくりを行なっています。
1879年(明治12年)には、九州で最初の法人組織となる香蘭合名会社(現在の株式会社香蘭社)を設立。1896年(明治29年)宮内省御用達の栄を授かるなど、陶磁器での実績はもちろん、窯業という分野で碍子製品、ファインセラミックスまで3つの事業を通じて社会に貢献しています。
現在、佐賀県西松浦郡有田町に本社・工場を置くほか、岐阜県多治見市にも陶磁器の工場を設け、さまざまなご要望にお応えするものづくりを行なっています。
八代深川栄左衛門
1832(天保3)年4月4日、第七代深川栄左衛門の長子として生まれました。1868年、独占的に行われていた有田焼の海外輸出を、藩への陳情により十枚鑑札に増加させることに成功。自らも貿易商として長崎出島に出店し、外国との直接交渉を始めます。READ MORE +
1870年には工部省電信局の要請を受け、日本で最初に磁器製碍子の開発に成功。我が国の通信事業の発展に大きく貢献。1875年、大量生産時代を迎える時代に、個人経営では発展に限界があること、また翌年のフィラデルフィア万国博覧会への出品を成功させるためには欧米の「カンパニー」に倣った組織が必要であることを痛感し、有田の有志とともに合本組織香蘭社を設立しました。
1878年のパリ万国博覧会には栄左衛門自身も渡欧、出品した作品は金牌を受賞します。同時に欧州各地の陶業地を視察し、最新の製陶機械一式を購入して帰国。有田窯業の近代化を図りました。
その後も国内外の博覧会、共進会に出品して多数の賞を受け、有田焼の名声、優秀性は世界の認めるところとなります。
1879年には香蘭合名会社を設立。これは九州で最初の法人企業であり、現在の株式会社香蘭社です。栄左衛門は57歳でこの世を去りましたが、彼の功績を後世に伝えるため、陶山神社の境内には「深川君之碑」が建てられています。題字は大隈重信によるものです。 CLOSE
社名のいわれ
明治8年2月21日、肥前有田の谷口藍田(らんでん)の塾に学んだ川原善八より手塚亀之助(八代深川栄左衛門と共に合本組織香蘭社を設立したメンバー)に宛てた手紙の中に香蘭社の名前の由来が書かれています。READ MORE +
易経※に見えたり。君子の交わりは、蘭の宝の香りの如し。
西辞(せいじ)に白泥(カオリン)という。
香蘭の社と言えば、陶器の会社として万国に通用するなり。
会社の表記は、蘭の花をまるやかに書きて、
周囲を白くすれば、雅(みや)びやかにして美也(びなり)。
※易経とは、中国の儒教の教典・四書五経のうちのひとつです (上記画像の額に原文が書かれています)。
要約:
君子の道は、出でて仕える、退いて野にある。また沈黙を守る、雄弁をふるう、などその表われはさまざまである。しかし、君子たる人々が心を一つにすれば、その力は金鉄をも断ち切る鋭さをもち、その言葉は蘭のごとき香りを放つものとなる。
明治8年(1875年)、合本組織香蘭社の創業者5名は八代深川栄左衛門を中心にそれぞれが、その技術・英知を惜しむことなく提供しあい、心をひとつにして蘭の花の香りの如く強い結束で結ばれることを誓い合いました。
また、陶磁器の原料の「カオリン」が「香蘭(コウラン)」と響きが似ていて、陶磁器の会社として 万国に通用するように成長することを願い、“香蘭社”と命名するに至りました。
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Chronology香蘭社の沿革
- 1616元和2年
李参平、有田泉山で白磁鉱を発見し、日本で最初に磁器を焼いたと伝えられる。
- 1689元禄2年
深川家の祖又四郎(初代深川栄左衛門)、有田で陶磁器製造を始める。
- 1870明治3年
工部省電信局の下命により、八代深川栄左衛門、
磁器による電信用碍子の製造に成功。 - 1875明治8年
八代深川栄左衛門らにより、合本組織香蘭社が設立される。
- 1876明治9年
フィラデルフィア万国博覧会において褒状を受賞。
- 1877明治10年
大久保利通内務卿より「名誉の章」が贈られる。
第一回内国勧業博覧会に磁器製低圧碍子を出品、褒状を授与される。
- 1878明治11年
パリ万国博覧会において金賞を受賞。
- 1879明治12年
八代深川栄左衛門、香蘭合名会社設立。
- 1888明治21年
バルセロナ万国博覧会において金牌を受賞。
- 1896明治29年
宮内省大膳寮より、御用品製造を拝命。
陶磁器品評会が桂雲寺で開催され、これが現在の有田陶器市の嚆矢となる。 - 1900明治33年
パリ万国博覧会において金賞を受賞。
- 1908明治41年
農商務省の指定により、倒焰式大立窯を築造する。
- 1909明治42年
アラスカ=ユーコン=太平洋博覧会においてグランドプライズを受賞。
- 1910明治43年
日英博覧会においてグランドプライズを受賞。
- 1913大正2年
硬質高圧碍子を製造、東京芝浦製作所等に納入。
- 1915大正4年
パナマ太平洋万国博覧会においてグランドプライズを受賞。
- 1928昭和3年
10インチ懸垂碍子を製作、東京鉄道局に納入する。
- 1930昭和5年
リエージュ産業・科学・応用芸術国際博覧会においてグランプリ受賞。
- 1937昭和12年
浮遊選鉱方法による硫化鉄除去設備を完成。
商工省から工業研究奨励金が交付される。 - 1941昭和16年
香蘭碍子販売株式会社、香蘭社陶磁器販売株式会社を設立。
- 1949昭和24年
昭和天皇陛下行幸の栄を賜る。
- 1952昭和27年
碍子工場、JIS(日本工業規格)表示許可工場となる。
- 1959昭和34年
碍子焼成用の重油トンネル窯を建設。
- 1961昭和36年
昭和天皇・皇后両陛下行幸啓の栄を賜る。1962年にかけて、碍子工場の大幅な設備近代化を実施するとともに本格的な碍子輸出を再開する。
- 1967昭和42年
香蘭社岐阜工場を新設。
- 1969昭和44年
皇太子殿下行啓の栄を賜る。
- 1970昭和45年
香蘭合名会社を株式会社香蘭社に組織変更。
電子業界の発展に合わせ、碍子工場内に特殊磁器工場を建設。ステアタイト磁器の生産をはじめる。 - 1972昭和47年
高純度アルミナ磁器・ジェムラン(純度99.95%)を開発。
- 1976昭和51年
アルミナ磁器製溶鋼連続測温用保護管を開発。
日刊工業新聞より「76年十大新製品賞」に選定される。 - 1978昭和53年
低膨張セラミックス(ウルセラム)を開発。
- 1979昭和54年
香蘭社創立100周年を迎える。
- 1985昭和60年
BN(窒化ホウ素)の常圧焼結に成功。
- 1989平成元年
創業300年を迎える。赤坂美術品工場を新設。
- 1990平成2年
香蘭社赤繪町工房を新設。
- 1991平成3年
香蘭碍子販売株式会社を香蘭社商事株式会社に社名変更。
- 1996平成8年
世界・焱の博覧会が開催される。有田地区会場に磁器製のからくり人形を出品。
- 1999平成11年
「高純度・透明石英ガラスの省エネルギー型製造技術の開発」に対し、
経済産業省より地域コンソーシアム研究開発制度を受託。 - 2000平成12年
「常圧焼結による高純度h-BN複合体材料およびその実用化」に対し、
九州産業技術センター賞を受賞。 - 2001平成13年
経済産業省より特許庁長官賞を受賞。
- 2007平成19年
1月、株式会社香蘭社、関連会社5社(香蘭社商事株式会社、香蘭社陶磁器販売株式会社、香蘭社陶芸株式会社、株式会社香蘭社赤繪町工房、香蘭建物株式会社)を合併。
- 2008平成20年
8月、有田本店ショールーム、大幅な改修を行いリニューアルオープンする。
- 2010平成22年
3月、銀座に香蘭社ビルが落成。東京銀座ショールームをリニューアルオープン。
- 2017平成29年
12月、経済産業省より「地域未来牽引企業」の選定を受ける。
- 2019令和元年
2月、北米最大規模のライフスタイル・ギフト関連見本市
「NY NOW」に出展した「ピンストライプR 1客カップ&ソーサー」が「Tabletop+Gourmet Housewares」部門で、最優秀新商品グランプリを受賞。
7月、香蘭社創立140周年を迎える。
- 2021令和3年
1月、赤坂セラミック第二工場を新設。
7月、新ブランド「by koransha」を立ち上げ。 - 2024令和6年
磁器製照明アイテム・mono-P(モノポーセリン)が、有田国際陶磁展の 産業陶磁器部門で最高賞である経済産業大臣賞を受賞。